「FLESH&BLOOD」(3)／松岡なつき

★★★★☆

＜関連レビュー＞
「FLESH&BLOOD」1,2／松岡なつき

＜紹介文より＞
カナリア諸島を航海中、敵国スペインの商船を捕獲!!
掠奪成功に沸く、イングランドの海賊の船長ジェフリー率いる一行。
けれど海斗は、捕虜の敵船長と話すうち、重大な史実の食い違いに気づく。
もしやこの世界は、自分が習った歴史と微妙に違っている!?
予言が外れる可能性がある!?
ジェフリーの期待と信頼を裏切ったら、見捨てられてしまうかも―。
海斗は密かに不安に怯え…。

＜独り言＞
3巻です。
グロッキーになってた船酔いも克服し、
この世界での自分の役割も段々と見えてくるようになりました。
今後の成長が楽しみです(ヲバ心)。

※以下、ネタバレ含む。

周囲の大人達が、海斗の身を案じて剣術を叩き込もうとするけど
「痛い思いをするのはイヤだ。」と海斗は半泣きで逃げ腰。
「なんでこんなことしなくちゃいけないの？」って
大人の思いやりに気づかない、若者っぽい自己中心さが出ててイイ。
勿論、自己中心ばっかりじゃイヤな人。
ちゃんと自己中心な自分に気づける海斗だからカワイイ。

敵との戦闘をきっかけに
海斗と、苦手だったナイジェルとの心の距離も近づいたようだし
(邪な意味が含まれてるような含まれてないような、この微妙な均衡がステキ)
そんな二人の接近に気づいたジェフリーの心の揺れと葛藤も読み応えアリ。