「帝都万華鏡~梔子香る夜を束ねて~」 / 鳩かなこ

帝都万華鏡－桜の頃を過ぎても－

★★★★☆

<紹介文より>
すべては勘違いからはじまった―。
ときは大正。女たちがひしめき合う吉原遊廓で生まれ育った横山春洋は、帝都の一高をやめ、いまは京都で絵画を学ぶ身。
久しぶりの実家で座敷にあがった春洋は、馴染み客の息子・岡野紘彦と出逢う。
紘彦からのまっすぐで無垢な求愛に、心惑わされる春洋。
惹かれ合うもすれ違うふたりは―。
濃艶な文体で綴られる、切ない恋物語。待望のシリーズ第二弾。

<独り言>
前回の更新からこっち、忙しすぎてなんもできませんでした。
でもBLはボチボチ読んでたので暇を見つけてはupしたいです。
でないと同じ本買ってしまいそうなんだもん…。

↓以下レビューという名の覚書。

ゆったりと、時間に余裕がある時に読みたい文章です。
1冊目を読んでからどのくらい経ったのか…登場人物の色々を思い出せない自分がいます…。
我ながら驚くべき記憶力の無さ。
時間の流れが1冊目と同じだから、読みながらなんとなく思い出せたけどさ。
予想通りのオチで愛すべきお馬鹿さん達が可愛くて仕方ありません。
この時代ならではの、不器用さなのかなぁ。

…読んでる間中、和菓子(生菓子)が食べたくて仕方がなかったマエカでした…。なぜだ…。

「丘の上の楽園」 / 天禅桃子

★★★☆☆

＜紹介文より＞
少しずつあなたを知る
少しずつあなたに近づく
恋をすればする程臆病になって　欲張りになる－
片想いの切なさ
恋をする喜び
天禅桃子が綴る恋の連作集

＜独り言＞
小野ちゃんってほんとスーツ似合わないね…。

「青空の澄んだ～」のあとに読んだので、2冊続けて教師モノ。
…そういや私って教師属性ないなぁ。
眼鏡属性はあるので、そこは楽しめたけど。
うんまぁこじんまりとした1冊。

「イロメ 」 / 草間さかえ

★★★★☆

＜紹介文より＞
そっけない銀縁眼鏡のむこうから、野田先生は俺に信号を送る。
ここ、テストにでるぞ。ここ覚えとけよ。
―でも、先生、ほんとに送りたい信号はそれなの?
先生と生徒、先生と卒業生、先輩と後輩、幼なじみの同級生。
校舎の中で生まれ、育ってゆくいろいろなイロコイを描いた、描き下ろし満載の草間さかえ傑作読み切り連作!

＜独り言＞
図体でかくて素直で若い攻…！
か、かわいい…っ!!
と思ったのも束の間、短編だった…がっくり。
でも、どれも良かったです。
この人の躍動感のある線とか好き。
無秩序に見えてそうでない線がステキ。
(かわいいとか言っときながら、最後に出てきた図体でかくて素直な攻に気付かなかった私万歳)

「青空の澄んだ色は」 / 天禅桃子

★★★☆☆

＜紹介文より＞
教師を目指す杉浦秀は、講師として小学校に赴任する。
そこで、秀が小学校の時担任だった深田龍二と再会する。
秀にとって、深田は憧れの人であり、心の支えだった。
再び会えたことに驚く秀だったが、昔の印象とは違う深田に戸惑いを感じる。
しかし、次第に深田への想いは形を変えていき…

＜独り言＞
最近、この人の作品が好きで集めようとしてたのに
キラキラオメメの受が描かれている表紙に少々ヒキ気味な私。
表紙からしてポエム当社比1.3倍。うーん。
読むとまぁそんなにキラキラ受ではなかったけど…。

「ラブがうすい」とご本人はおっしゃってましたが、私はうすいのも好きです。
まぁ「濃い」「薄い」以前に、普通の男女間恋愛のようなニオイがしたのが気になります。

「Beauty Beast」(4) / 七地寧

★★★☆☆

＜関連レビュー＞
「Beauty Beast」1,2,3 / 七地寧

＜紹介文より＞
義理の父である門司が認知した三つ児を、母親代わりに育てている真也。
美しい獣と人の姿とを持つ彼等の成長を見守りつつ、真也は自身の肉体の変化に気付く。
虎に変態する門司の血を体内に入れたことによって、身体が変化したのだ。
初めての発情期を迎えた真也が放つ甘い香りに、否応なく惹かれてしまう門司だったが…。
大人気シリーズ、衝撃のクライマックス！

＜独り言＞
作品中の時の流れって早いね…。
どんどん置いてかれてる気がするのは、作品の主訴が見えないからか、次々変わる語り手の視点についていけないからか。
淡々と沢山のキャラにまつわる出来事が散漫に語られるんだけど、それだけに感情移入し辛い。
ドラマティックじゃないなぁ。
あと、表紙の門司さんは三つ揃いが良かったです…。