「貴族は王の褥で愛を知る」／遠野春日

☆☆☆☆☆(ラスト1/5は、出来もしない速読術を発揮した。)

＜紹介文より＞
「おまえ、俺から逃げようとしているだろう？」
バヤディカ王サファドの幼馴染みで一番の側近でもあるルカイアは、
同時にサファドと夜を過ごす恋人でもあった。
けれど自信と魅力に溢れたサファドは浮気癖が直らない。
どれほどサファドを愛しく思っても自分だけの恋人にはなってくれない、
そんな状況にルカイアは自分が本当に愛されているのか信じられなくなっていく。
このままでは苦しすぎる、いっそ離れてしまったほうがいいのでは…。
悩んだルカイヤは母方の祖父を訪ねるため国を離れるのだが!?

＜独り言＞
また片仮名の名前…。
まぁいいや。

これは紹介文を読んで購入を決めました。
「愛されている自信がなくて離れていく受」がツボ。
しかも蓮川さんのイラスト。
買うしかないでしょ。

んが!!

のっけから攻の浮気癖に臨界点突破直前の受。
いきなりそこなの？
それは盛り上がりたいとこなんじゃないの？
これからどう展開するの？
ヤッバ！挫折の足音が…!!

※以下、ネタバレ含む。

まぁありがちに攻から逃げる受なんですが
そのそっけなく自分の前から姿を消した受を
追いかけて出国しちゃった攻…つか王様!!
いいんですか？王様！
「隠密行動だ」とか言っちゃってますけど
国政ってそんなモノですか？
恋愛感情に振り回されすぎじゃないですか？
恋人の為ならなりふり構わず…と言いたい所なんでしょうが興ざめです。

…ツッコミを入れつつも萌ツボ設定なのにぃ…。

作品の全体的な印象としては
「ハイハイ、あーそうですか。それで？ええ、そうでしょうね」で読み進めて
最後の1/5あたりから進まない進まない(読書ペースが)。
辛かったわ…。萌らんない…。
以前読んだ「愛される貴族の花嫁」も似たような印象だったから
この作者さんの特色なのかな。

色々ツッコミ所はあれど、
私にとってのベスト・オブ・ツッコミはなんと言っても
「受が、サイズの合わないゴソゴソなエメラルドの指輪を
わざわざ、わーざーわーざ不審者を追跡する際に
指に嵌めてから追いかけた」シーンでしょうか。
期待を裏切らず、不審者に返り討ちにされて指輪落としてるし…。
脳内BGMは「お魚くわえたドラネコ～追ぉっかけて～♪」でした。