「美しいこと」(上下) / 木原音瀬

★★★★☆

＜紹介文より＞
松岡洋介は週に一度、美しく女装して街に出かけ、男達の視線を集めて楽しんでいた。
ある日、女の姿でナンパされ、散々な目に遭い途方に暮れていた松岡を優しく助けてくれた男がいた。
同じ会社で働く、不器用、トロいと評判の冴えない男、寛末だった。
女と誤解されたまま寛末と会ううちに、松岡は「好きだ」と告白される。
松岡は、女としてもう会わないと決心するが…。

＜独り言＞
読み応え十分のどっぷり恋愛物。
しかも私好みの恋愛関係に発展するまでの上下巻。ながっ！
「私だったらこんな男ヤだよ…」と思わせる寛末さん、に夢中な松岡くん。
好きって気持ちはコントロール不可なんだねぇ。
おばちゃんよくわかったよ。
ひとつ悔しかったのは、後日談が載った全プレ小冊子の締切りが過ぎていたこと…！
あぁ読みたかった…!!

「 愛の言葉を覚えているかい 」 / 鳩村衣杏

★★★★☆

＜紹介文より＞
下町の穴子屋「太子屋」三代目の赤江以和には、同い年の幼なじみがいる。
東京中央テレビでアナウンサーを務める「地元の星」日高光至だ。
以和の２６歳の誕生日が近づいたある日、突然光至が以和に告げた。
「確かにおまえは言った。『２５になったら俺と結婚する』ってな…期限はとっくに過ぎてる」
—何ソレまったく覚えてない！！…のに今日まで結婚をずっと待っていたという一途（？）な光至に迫られ、押し倒された以和は…。

＜独り言＞
男同士の結婚をめぐるラブコメディ。
攻が一歩踏み外さなくてもストーカーの巻。

これぞ一途な想いなんだなぁw
寝ても覚めても以和くんのことばかり。
そんなに想われている以和は幸せなのか、ある意味不幸せなのか…w

あと、以和くんの名前の由来がステキ。

「夜明けには好きと言って」 / 砂原糖子

★★★☆☆

＜紹介文より＞
白坂一葉は、交通事故に遭ったのをきっかけに顔を整形、名前も変え別の人間として生きることに。
ホストクラブで働き始めた一葉は、同級生だった黒石篤成と再会。
かつて一葉は黒石に告白され、夏の間付き合っていたのだ。同僚となった黒石は、一葉に好きだと告白する。
つらい過去を思い出しながらも再び黒石に惹かれていく一葉は…。

＜独り言＞
一葉がナンバーワンになるまでの展開がとんとん拍子で拍子抜け。
まぁ別に、ホストのサクセスストーリーじゃないから良いっちゃー良いんだろうけど。
用意された台本を、つつがなく演じている感じ。
そこにアドリブは無い。
でも後半はそこそこ楽しめました。
なので★3

「Beauty Beast」(3) / 七地寧

★★★☆☆

＜関連レビュー＞
「Beauty Beast」(1) (2) / 七地寧

＜紹介文より＞
特別な血族に連なる君仁と君永は、実の兄弟でありながら深く結びついていた。
それは親の身勝手で引き離され、欲を伴うまでに追い詰められた弟・君永の兄への執着を君仁が受け入れた事から始まった。
お互いを唯一だと実感した蜜月を経て、それぞれの進学、就職とともに訪れた生活のズレに、いつしか気持まですれ違い始めてしまう二人。
苛立ち、ぶつかり合いながらも共に歩む将来を模索するのだったが…。

＜独り言＞
最早初めの頃に主役顔をしていた弟くんの、なんと影が薄くなったことか…。
そして気がつけば大学生の、しかも3回生だし…。
誰が主人公なのかわからないくらいに我の強いキャラがいっぱいです。
みんながみんな好き勝手やっている感じがします…纏まりが無いっつーか…。
この物語は一体どこに向かっているのでしょうか…？
後書きの「君仁と君永の二人は、このまま生きていきます。」ってどういうこと？脈絡が見えません。

「吸血鬼と愉快な仲間たち」(2) / 木原音瀬

★★★★☆

＜関連レビュー＞
「吸血鬼と愉快な仲間たち」(1)/ 木原音瀬

＜紹介文より＞
日本に来て半年が過ぎ、アルもやっと周囲の人々や生活に慣れてきた。
春からは施設に新しいエンバーマー、室井が加わり暁の職場も賑やかだ。
が、暁は明るく陽気で率直な室井と反りが合わない様子…。
そんなある日、アルにモデル＆ドラマ出演の依頼が！
人間だった頃からスターに憧れていたアルは大喜び。
しかし暁は大激怒。
簡単にはお許しが出そうになくて…!?
吸血鬼シリーズ第２弾。

＜独り言＞
ちょw坂入さんの職種が二転三転w
シリアスなやりとりなのかもしれないけれど、私にはコメディに読める場面がいくつかw
そこが好き。