「月も星もない」 / 久我有加

★★★★☆

＜紹介文より＞
突然、相方からコンビ解消を告げられた温。
絶望的な気持ちで街をさまよっていたところ、やはり同じ日にコンビ解消を言い渡された秀永と遭遇する。
共に売れない芸人同士。傷を舐めあうかのように、勢いで身体を重ねてしまう。
翌朝、「おまえの初めての男になった責任をとりたい」と秀永が言い出し、二人でコンビを組んでみることになるが…!?
関西弁ＢＬの旗手、久我有加の本領発揮、お笑い芸人ものＢＬ新作登場。

＜独り言＞
違和感なく読める関西弁BL。
これみよがしなコッテコテ関西弁は虫酸が走るけれど、この人の書く関西弁は、へんにコッテリしてなくて、しかも関西弁の可愛らしさも出ててステキ。
温のウジウジさに、ちょっと焦れったさを感じることもありますが、終始二人の互いを大切にする気持ちが感じれるし、ハッピーエンディングを確信して読めます。
幸せな気分になりたいときにオススメ。
(「何でやねん！」リンク作。あれも面白かったなぁ。)

「犬と小説家と妄想癖 」 / 高遠琉加

★★★★☆

＜紹介文より＞
自分のせいで怪我をした親友・不破の仕事を手伝うことになった鮎川。
しかし、その手伝いの内容は、官能小説の口述筆記!!
平静を装いつつも、不破のくちびるから紡ぎ出される快楽の世界に、忘れたふりをした不破の指の熱さや吐息の感触を意識して、鮎川の頭の中は大混乱……!!
透明に揺れる想いと嵐のように募る恋情を描いて大好評。
高遠琉加の第二弾BBNは、甘～い初H書き下ろしつきで登場!!

＜独り言＞
金ひかるさんのイラスト久し振り…！
メイドイン星矢以来…？←久し振り杉orz
不器用に恋愛している様が可愛いのです。
あぁでも粗野で元気な受が好きな私なので、眼鏡で神経質な受のギリ許容範囲かも…。

「蝶宮殿の王子様」 / 沙野風結子

★★★☆☆(★2か迷う)

＜紹介文より＞
檻に入れられていてすら手癖の悪い獣のようだ。
淡い恋情を抱いていたベノール王国の第一王子ナイルスに、翻訳家として招かれた望。
しかしその主な仕事は蝶宮殿に囚われた第四王子ムスタファの無聊を慰める事だった。
初めこそどうにもならない鬱屈に荒れるムスタファだったが、次第に生来の屈託なさを見せるようになっていく。
一方、ナイルスの施政者としての冷酷さに疑問と迷いを持ち始めていた望は、ある誤解からムスタファに媚薬を盛られ、劣情に疼く身体を荒々しく凌辱されてしまい!?

＜独り言＞
王子…様!?
なんたるメルヘン。
「様」があるかないかで雲泥の差。
攻が王子「様」で砂漠かぁ。うーん…
そこでふと帯を見ると「執着フェア!!」の文字がドカンと！
私の大好きな執着ですか!?
挿絵は稲荷家房之助さんだし!!
買わずにはいられないではないか。
たとえメルヒェン王子様でも。

「恋泥棒を捜せ！」(1) / 谷崎泉

★☆☆☆☆

＜紹介文より＞
大手航空会社・パンダ航空の客室乗務員・春日野美雁は、若手ナンバーワンとの呼び声高いパイロット・神園修慈との肉体関係を清算しようと決心し、一方的に別れを告げた。
しかし、乗務したファーストクラスで投資家マーク・スペンサーにその身を狙われ、勤務中であるにもかかわらず耐え難い恥辱を味わわされてしまう。
麗しい姿とは対照的なストーカーじみた行為によって、ついにマークの手に墜ちた美雁。
助けを求められるのは、自分から別れを告げた神園しかいなくて―。
極上の身体に群がる男たちが繰り広げる、めくるめく愛と欲望のセクシャルフライト。
浮気な機長の操縦で、襲われ体質のCAと物見高いクルーとヘンな客を乗せたパンダが今日も飛ぶ!
書き下ろしシリーズ第一弾。

＜独り言＞
最近この人の作品を読む機会が多いな。

う、浮気な攻…ですって…!?
一途で独占欲の強い攻が好きなのにいきなり興をそがれた…。

そしてさらに追い討ち…。
受がAV女優バリの喘ぎ声で萎えるwww
キャラが自己完結でストーリー進めてるwww
展開が突拍子なさ過ぎて www
なにこのおバカさんばっかりの三竦みコメディwww
でも、3巻まで買ってしまっている私が一番のおバカさんwww
あーぁ学習しねぇなぁ。

「観賞用愛人」 / 高遠琉加

★★★★☆

＜紹介文より＞
自分は鎖でつながれている。犬のように。

ある朝目覚めると、大学生の加藤瑛は雪深い別荘に閉じ込められていた。
そして、端整な美貌の持ち主である大学教授・音無悠一がじっと瑛を眺めていた。
自分はこの男に囚われているのか?
どこからだ?どこから狂った?
振り回していたのは自分のはずだったのに－
混乱する瑛だったが!?
冷ややかで、そのくせ熱を孕んだ瞳。繊細な指。溺れるほどの独占欲。熱く静謐な愛の形がここに…。

＜独り言＞
夜中、世の中が寝静まった頃に読みたい本だなぁ。
睡魔が訪れるのを期待しなくてもいい夜に、布団の中で。
倒錯的で全く子守歌代わりにはならないので(←褒めている)。
雪に閉ざされた別荘は、その昔友人と、恐怖ではなくギャーギャー言いながらプレイしたSFCのサウンドノベルを思い出してテンションあがりました。
勿論主人公二人の名前は、直江と高耶でした。ええ、アホな子の自覚はあります。